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2008年7月

2008年7月13日 (日)

守護神

公共図書館から,予約した本の取寄せの案内が携帯メールにきました。発注日が約1年前の平成19年8月31日,本のタイトルは書かれていませんでした。

本人は発注したことすら忘れていましたが,そのころ,何を考え何を読もうとしていたのか,自分でも意外な本のタイトルが飛び出すのではと期待しました。外国の小粋な恋愛小説でも読んでいたんではないか。

タイムカプセルを取り出すかのように,わくわくしながら予約した本を確認してみると,出てきたのは田中森一の「反転」。

職業柄や今の読書傾向から,予想される範囲内にすっぽり収まるものでした。嗜好が変わっていないなと,ちとがっかりしたところです。

  夏痩せと 君に伝えん かもめーる

(M)

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2008年7月 4日 (金)

長丁場の裁判を終えて

裁判は代理人たる弁護士がやるものと相場が決まっているが,相手方に代理人がつかないことも少なくない。これがどうしてやっかいなことも。

裁判には,書類の書き方,証拠の提出の仕方などにちょっとしたお約束がある。そこら辺をいい加減にすると,結局,審理の最後にしわ寄せがきてしまう。

先日行われた裁判。それまでも数回裁判を開いてきたにもかかわらず,相手方当事者の主張が要領を得ず,結局,裁判所が,最後の段になって,相手方当事者に一から主張や立証を確認,整理し直す事態になった。結局,延々1時間あまりも法廷で時間を費すことになったが,これは5分刻みの弁護士スケジュールではあまりお目にかかれない異例である。

通常の代理人同士の裁判であれば,書面を交換し,「ではまた次回に反論を書面で出し合いましょう」と5分程度でお開きになるものだが…。

同じ法廷で,われわれの後に予定されていた裁判に臨む弁護士たちも,傍聴席で首を長くして待機していた。裁判以上にそちらが気になってしまう。あまりにわれわれの裁判が終わる気配を見せないので,彼らも待ちきれなかったのか,傍聴席で書面のやり取りや,ひそひそ声で交渉を始めたりする勇み足。

そんな長丁場の裁判を終えて,気分を新たにすべく入ったクイックな床屋ハウスは,効率よく,きっちり5分で終わった。何か時間配分が逆じゃないかと思ってしまったが,いやいや,これが本来の法曹のあるべき姿かと思い直したのである。

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2008年7月 3日 (木)

タッチレスの改札をくぐりながら刑事立法を思う

新聞の社会面では,痴漢行為で御縄,の記事が複数載ることはあっても,絶えることはありません。ここでは,その防止策を論じるつもりはありません。罰則に対する違和感について述べます。

ぞくにいう痴漢行為は,刑事上,刑法典に規定された「強制わいせつ罪」か,さもなければ各地方自治体で定められたいわゆる「迷惑防止条例」などの条例違反行為として罰せられます。

ちなみに,強制わいせつと条例違反の違いは,下着の中に手を入れたかで分けられると言われることもあります。たしかに,感覚的には,そのような区別がなされているといってよいでしょう。しかし,厳密には,あくまで強制わいせつにあたるといえるためには,強制性の契機が必要です。すなわち,身体を拘束するような影響力を与える必要があります。具体的にいえば,たとえば,下着の中に手を入れるくらい,接近・圧迫していれば,それだけ強制性が強く発現しているといえるでしょう。だからこそ,先ほど述べたような区別がある程度あたるわけです。

もっとも,強制性があれば,強制わいせつになるのですから,必ずしも下着の中に手を入れなくても,被害者の身体をぎゅっと押さえつけるような,あるいは,逃げ場のない位置に追いやった上で痴漢行為に及べば,服の外からでも強制わいせつにあたることになります。

さて,それでは,強制性のない痴漢行為について考えてみましょう。こちらはいわゆる迷惑防止条例などと呼ばれる条例の違反行為にしかなりません。罪としては一気に格下げされてしまいます。のみならず,この条例の本質は,迷惑をかけたことや羞恥心を与えたことに対する罰則というものであり,守るべき利益は,迷惑をかけないことや羞恥心を与えないことになります。もちろん,別にそれによって結論に問題があるとは思っていません。しかし,なんだか腑に落ちないのは私だけではないはずです。

その感覚は,おそらく,犯罪行為とそれに適用される法律の法益とがマッチングしていないことに起因するのではないでしょうか。たしかに,マニアックな痴漢行為については,まさに,迷惑や羞恥心というのがぴったりくるものもあるでしょう。たとえば…(略)…しかし,痴漢行為の基本型といえる,相手にそっとタッチする行為にぴったりあてはまるとは思えません。どうも靴の外から足をかいているような気持ちです。

本来,痴漢行為の侵害する利益は,好きでもない他人から自分の大切な人のための体を触られることにあるのではないでしょうか。つまり,「みだりに自己の体を他人から触られない自由」こそ法益とされるにふさわしいと思います。

そこで,私は,刑事立法として「タッチ罪」を創設することをここに提言します。これこそが,痴漢行為の本質を真正面から捉えるものであると確信しています。タッチ罪には,タッチをしないマニアックな行為はもれてしまいます。しかし,当面,マニアックな行為は,なお条例違反の網をかけておけば現状を維持できるでしょう。また,スキンシップのようなコミュニケーションを円滑に進めるための行為であると認められれば,罰しません。この際,未遂は罰しなくてもよいでしょう。このようにして際限ない処罰を防ぐことも可能です。

カタカナ語に難色を示す方もいらっしゃるかもしれませんが,ストーカー規制法などの法律が最近できたことを思えば,法律らしくないとの批判はあたりません。むしろ時代の潮流に棹差しているとみるべきでしょう。

あとの課題は国会へのロビー活動ですが,こちらは遅々として進みません。このアイデアをはるか昔の受験生時代に思いついてから,いまだ誰にも話せないでいます。まずは,朝日の論壇に投稿を…。私の眼の青いうちに立法化の機運だけでも生まれることを夢見て。

  M

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2008年7月 1日 (火)

薔薇 Part2

緑のお裾分け第2弾です。

生田校舎を訪れたのは2週間ほど前なので,だいぶ遅れてのお裾分けで相済みません。

~ プリンセス ドゥ モナコ ~

    Photo

花びらの基調は白ですが,先の方は見事なピンクです。
葉は深遠な緑色で,花の色を際だたせています。
大輪で,厳かな雰囲気を醸し出しており,ネーミングにいかにもと納得してしまいました。

~ プリンセス アイコ ~

  Photo_2

名前の説明は不要ですよね。
咲きかけでしたが,愛らしさを醸し出していました。
何色にも染まらずに成長してほしいと願いたくなる白一色の花でした。

私が立ち去った後,男女2名ずつ計4名の学生さんが薔薇の世話を始めました。
農学部があるので授業の一環として当番で世話をしているのか,サークル活動として世話をしているのかはわかりませんでしたが,心の中ですかさず学生さんたちに対し「ありがとう」とつぶやきました。
みなさんに緑のお裾分けができるのも,学生さんたちが丹念に世話をしてくれたからですものね。
ただ,実際に声をかけて「ありがとう」とはいえませんでした。
申し訳ないです。
スーツ姿のおじさんがいきなり近づいてそんなこと言ったら,絶対あやしいですからね。

では,第3弾も楽しみにしていて下さい。

弁護士 中島 英樹

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