8月の土曜日 法テラスコールセンター
朝9時ちょっと前に着いた。遅刻ぎりぎりだった。
法テラスのコールセンター。
今日はここで9時から12時まで法律テレフォンアドバイザーを担当する。
コールセンターでは,まずオペレーターがかかってきた問い合わせの電話に応対する。
しかし,法律上難しい内容になると,オペレーターでは対処しきれない。
そこで,弁護士の出番になる。弁護士が直接電話に出てお問い合わせに対応する。
今日のオペレーターは18人。いつもより少ない。
今日は土曜日,しかも午前中だ。
平日の午後なら50名以上はいるだろう。
午前9時なった。たくさん電話が鳴り出した。コールセンターは午前9時から午後9時までが受付時間である。
それまで談笑していたオペレーターがいっせいにしゃべり出した。
ベチャクチャというよりも,ゴーッという音に近い。繁華街の雑踏のようだ。
コールセンターには全国からお問い合わせの電話がかかってくる。だから,常に10名以上がしゃべり続けている。
私のところにも,次々と電話対応の要請が来る。
この電話対応がなかなか難しい。今までに来たこともない問題や質問に遭遇する。
わからないことも多い。どうしようかと悩む。
しかし,それがまた面白い。
焦ることはない。
そもそも電話で聞いただけで,正確な答えを出すこと自体が難しい。
だから,コールセンターでの対応は,ガイダンスであって,法律相談をしてはいけないことになっている。
あくまでヒント。解決のためのヒントを与えるだけである。
だから,分からない問題も,解決するためのヒントを教えるだけでよい。
その場で,文献を調べる必要もない。
対応時間の目標は5分。5分以内に対応を終わられることになっている。
しかし,人によっては話が長かったり,話している意味が分からなかったり。そういったときは5分以内に終わらせるのは難しい。
長くなると,弁護士の電話対応を待っているオペレーターが困ってしまう。
5分以内に収まらなくとも,なるべく早く切り上げないといけない。
この日対応した電話は17件。
平均すれば5分前後で対応することができた。
帰り際に,スーパーバイザーから「先生ありがとうございます。テキパキ処理していただけたので,本当に助かりました。30分も話してしまう先生もいるので,困るんですよね」
ちょっといい気分で,コールセンターを後にした。
弁護士 大 竹 夏 夫
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